あなたの食習慣を見直そう(脂質異常症編)
[2020年4月1日]
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「脂質異常症」とは、血液中に含まれるコレステロールや中性脂肪のバランスが崩れた状態のことをいいます。近年では、食生活の欧米化、加工食品や外食産業の普及、運動不足などの影響で、脂質異常症になる人が増加しています。
脂質異常症は、特に症状がないため、気づかずに放置してしまい、血管の動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞など命にかかわる病気を引き起こします。
脂質異常症にならないためにも、バランスのとれた食事や運動などを心がけましょう。
食事を抜くと栄養バランスが悪くなるだけでなく、体はいつ次の食事(栄養)が入ってくるのか分からないため、コレステロールや中性脂肪を余分に体に貯えてしまいます。
主食・主菜・副菜を揃えて、バランスの良い食事を心がけましょう。食事によって血液中にブドウ糖が増えると満腹中枢が刺激されるため、食後30分ぐらいで満腹感が得られます。早食いは満腹感を得る前に食べ過ぎてしまいます。
よく噛んでゆっくり食べることで満腹感が得られ、食べ過ぎを防ぎます。また、よく噛むことによって消化吸収を助けたり、脳の活性化にもなります。
脂身の多い肉などの動物性脂肪には、血中のコレステロールを増やす飽和脂肪酸が多く含まれています。青背の魚や植物性脂肪には、コレステロール値を下げる働きがある不飽和脂肪酸が多く含まれているので、青背の魚や植物性脂肪をとる割合を多くしましょう。
しかし、コレステロールを気にして肉をまったくとらないと、栄養のバランスを崩してしまいます。「動物性脂肪:植物性脂肪=1:1から1:2』を目安にとるようにしましょう。青背の魚には、血中脂質を下げる作用もありますが、エネルギーが高いため、とりすぎに注意しましょう。1回にとる量は、肉も魚も60gから80gが目安です。また、卵はたんぱく質やビタミン、ミネラルがバランスよく含まれており、栄養素の高い食品ですが、コレステロールが多く含まれていますので、コレステロール値が高値の方はとりすぎに注意しましょう。
脂質異常症の重症化予防を目的としたコレステロール量は、1日200㎎未満にとどめることが望ましいとされています。(日本人の食事摂取基準2020より)
鶏卵・卵黄(中1個分・17g) | 238㎎ | ししゃも(2尾・50g) | 115㎎ |
鶏卵・全卵(中1個・50g) | 210㎎ | たらこ(中1腹・80g) | 280㎎ |
鶏レバー(50g) | 185㎎ | うなぎかば焼き(1串・80g) | 184㎎ |
イクラ(大さじ2・約30g) | 144㎎ | 煮干し(かたくちいわし)(5尾・10g) | 55㎎ |
豚肉・牛肉の脂肪の多い部分、チーズ、生クリーム、バターなど
青背の魚(まぐろ、いわし、さば、しゃけなど)、大豆、オリーブ油、ごま油など
食物繊維にはコレステロールの排出を促進する働きがあります。食物繊維を多く含む野菜、海藻、きのこ類を積極的にとりましょう。エネルギーが低いため、料理のボリュームを出すのに最適です。
野菜は1日に350g(緑黄色野菜:淡色野菜=1:2の割合)を目安にとりましょう。
生野菜なら両手に3杯分
ゆで野菜なら両手に1.5杯分
※このうちどれかひとつまで
※女性や高齢者では、この量の2分の1から3分の2の量になります。
※適量は体質によって異なります。
脂質異常症予防の食事は、日ごろの食生活を意識することが大切です。
毎日の食事の積み重ねが健康につながります。
開庁時間 月曜日から金曜日の午前8時30分から午後5時15分まで (土、日、祝日および12月29日から翌年1月3日までは除く)