ページの先頭です

ロングインタビューvol.1 マルシェや温泉でのイベントなどやりたいことがいっぱい!(西村 知亜さん)

[2021年11月29日]

ID:9803

ソーシャルサイトへのリンクは別ウィンドウで開きます

ロングインタビューvol.1 マルシェや温泉でのイベントなどやりたいことがいっぱい!

 西村 知亜さん(移住先:朝来市生野町黒川) *地域おこし協力隊OB


       ◎プロフィール
         2018年7月に大阪市から、かねてから訪れていた朝来市生野町黒川に
         地域おこし協力隊として、移住。
         大阪では工作機械専用木型を作る父と家業を営んでいた。
         現在は、協力隊の任期を終え、自らDIYで起業したカフェを営業しながら、
         黒川温泉のPR及び運営支援を行っている。

移住先は朝来市生野町黒川

 西村知亜さんは、大阪府大阪市から2018年7月に地域おこし協力隊として朝来市に移住。移住前は、自営業の木型職人として働いていたが、移住と同時に家業に幕を下ろし、第二の人生を歩むこととなった。
 「家業という重たいものを、軽く下ろしてきました。」と、笑いながら話す西村さん。陽気な性格とパワフルなイメージで、とても親しみやすくて話しやすい人物。西村さんは現在、朝来市生野町黒川地区に定住し、自身で開店したカフェの営業と温泉施設のスタッフを兼業しながら暮らしている。
 この黒川地区は、清流にオオサンショウウオが生息するほどの美しい自然に溢れている。名所である『美人の湯 黒川温泉』がまちのシンボル。山間の秘湯として県外からの観光客も訪れる朝来市の観光スポットである。しかし、非常に山深い地域のため、生野町の中心部からでも車でおよそ30分かかるような場所。もちろん電車などは通っていないので、交通の便も悪く、お世辞にも住みやすい場所とは言えない。

 では、なぜ西村さんは、黒川に移住することを決心したのだろうか?

移住しようと思ったきっかけは?

 西村さんの移住のきっかけは、2017年に開催された体験交流会だった。体験交流会とは、過疎化の進む黒川地区の将来を案じた地元住民がまちの良さをPRし、移住を検討する人たちにぜひ候補にしてほしいという思いで開催したイベント。その交流会に集まったのは、数名の移住検討者と市役所職員、新聞社など。その中のひとりが西村さんだった。
 実は、西村さんの知人が黒川地区内にログハウスを持っていて、自身も何度かこの地域を訪れたことがあるなど、昔から縁のあった場所だったこともあり、交流会に参加された。
 交流会では地元の郷土料理やお酒でもてなされ、気分上々だった西村さん。その勢いで「黒川に住む!」と冗談半分に発言してしまう。その言葉を聞き逃さなかったのは黒川地区の当時の区長(自治会長)さん。翌月には早速、西村さんに連絡を取り、「朝来市の地域おこし協力隊にならないか?」と熱烈なアピールをされたそうだ。当時はまだ家業を継続中だったが、両親と相談し、家業を辞めて移住する方向へと進んだ。
 「家も売って、飛び出してきました!」と軽い口調で話されているが、この決断の早さと勢いには驚かされるばかり。
 もともと西村さんは「地域おこし協力隊」という手段は考えていなかったようだが、区長さんから、「地域おこし協力隊になれば、移住のサポートも受けれる上に地域の活性化の活動もできるよ。」と聞かされたのが一番のきっかけとなったそうだ。
 もちろん移住にはリスクもあるもの。特に田舎への移住で最も懸念されるのは仕事。最低限の暮らしを確保するにはある程度の収入が必要となるが、田舎では希望に沿う職種も限られ、給与も高いとは言えない。

 しかし、地域おこし協力隊になれば、3年間は地域貢献事業に従事することで、給与が発生する。もちろん地域おこしの仕事は簡単ではないが、もとより西村さんは移住先で生活をしながら地域おこしに繋がるような活動をしていたいと思っていたため、この提案は願ってもないことだったという。

 (左の写真 撮影:レハン・ネル)

黒川に住み始めて

 移住するにあたり、まず初めに見つけないといけないものが住居。現在、西村さんは、古民家を改装した一軒家に住んでいる。この古民家も長年放置されていたために、床や天井が抜けてしまっており、住むには困難なレベルだったそうだが、黒川地区の皆さんの力添えによる大改修により、人が住める家に生まれ変わった。
 「住民の皆さんがいろいろ教えてくれるので、ここに来てから暮らしのスキルが日々アップしています。今なら何でもできそうです。」とにこやかに話す西村さんも、当初は見知らぬ土地で上手く人付き合いがやっていけるのかと心配していたそうだ。しかし、周りの協力的な姿勢から、そんな不安もすぐに解消されたという。
 また、西村さん自身が常に心がけていたのが、「聞く」ということ。ゴミ出しの仕方や野菜の作り方など、調べればすぐわかることもなるべく聞くようにして、コミュニケーションを取るようにしたそうだ。

 そうした努力の甲斐もあり、今ではすっかり黒川に馴染んでいる西村さん。夏には玄関先にビールサーバーが設置され、焼き鳥や串カツををすると仲間が集まり、酒盛りが2日続いたこともあったと、ほのぼのとしたエピソードも聞かせてもらえた。 

カフェをオープン

 移住から3年が経ち、地域おこし協力隊の任期を終えた西村さんの次のステップは、カフェ店舗の運営。住居の半分を店舗としたカフェの営業を2021年4月に開始。店舗の名前は「そらし〜ど」。黒川の自然をイメージできるお店のロゴが特徴的だ。
 営業はランチからで、夜はお酒と一品料理を楽しめるようになっている。ナチュラルフードコーディネーターの資格を持っている西村さんの作る料理はどれもヘルシーでボリュームたっぷり。生野町では馴染み深いハヤシライスのセットからハンバーグやホイコーローなど、日替わりの気まぐれメニューを楽しめる。
 料理の中心はたっぷりの野菜で、自家栽培をしたものや減農薬の野菜を厳選し、肉は大豆ミートを使用されている。また、野菜は使用するまで水に浸し残留農薬をできる限り洗い流すなど健康への配慮も十分。
 また、西村さんの食材へのこだわりは有機野菜を優先しているというだけではない。仕入れは、道の駅や各販売所などで地元の生産者さんの作られた野菜を購入するようにしているそうで、地産地消にもなり、売れ残りも減らせるという考え。自家栽培の野菜をできるだけ使うなど、すべては西村さんのオーガニックの取り組みの一環であり、体にも環境にも優しい。
 「高齢者の多い所ですから少しでも健康に長生きしてほしいですね。」と言う西村さんの言葉には、自身を歓迎してくれた住民たちへの感謝や労りの気持ちを感じられた。

 現在、西村さんは週3日は自店舗を営業し、それ以外の日は黒川温泉の仕事を兼業されている。しかし、西村さんの仕事はこれだけではなく、なんとお弁当の仕出しもしているそうだ。月に何度かはお弁当の注文を受けているのだが、その数は一度に50個近くになることもあるとのこと。デザートには自家製のサータアンダギーもついてくる。
 「当然、一人で全てを対応するのはとても無理です。注文が入ったときには地区のみんなが手伝いに集まってくれるのでなんとかできています。」と話す西村さん。この3年で住民との信頼関係がしっかりと築かれているのがわかる。
 さらに、独り身の高齢者のお宅や、近所の農家民宿にもケータリングのサービスを行っているそうで、もはや西村さんは頼る立場から、頼られる立場になっている。

次なるステップアップ

 普段、店舗への来客は黒川温泉を目的に来られた観光客が多い。しかし、現在はコロナ禍により来客が少ない状態にある。(*令和3年8月時点) もちろん営業は苦しい状況ではあるが、次なる目標を立ててアフターコロナを見据えて準備しているそうだ。

 まずは当初からやりたいと思っていた陶器市。西村さんは過去に沖縄料理店で働いていた経験があり、その時に出会ったのが「やちむん」と呼ばれる沖縄の焼き物。少し褐色がかった独特の味わいと温かみのある陶器だ。この「やちむん」は店舗の食器にも使用されており、ぜひ「やちむん」の良さをみんなにも届けたいと思っている。
 さらに、ここ黒川でマルシェイベントも開催したいという。感染症の影響もあるので、キッチンカーや屋台ブースなどを一か所にかためず、地域の各所に出店してもらい、まち歩きをしながら楽しめるイベントならできるのではないかと考えている。また、温泉が有名な場所であることから、「お風呂で使用する桶をつかった卓球大会もしたい」とやりたいことがいっぱいの西村さん。
 「こうした取り組みをすることで、黒川出身の人達が一日でも多く黒川に帰郷するきっかけになればいいと思っています。そして一人でも多く黒川を訪れる人を増やして、いつかそれが移住を考えてもらえるような…つまりは私のような人を作りたいと思います。」と話す西村さんの最終目標は、一人でも移住者を増やし、黒川地区の存続を後継していくことだという。

 右も左もわからない土地へ移住し、今や後継のことまで考え、行動する西村さんは、黒川にとってかけがえのない人財であり、今後ますます黒川に新しい風を吹かせてくれそうだ。

お問い合わせ

朝来市役所まちづくり協働部市民協働課あさご暮らし応援室

電話: 079-672-3065

電話番号のかけ間違>いにご注意ください!

お問い合わせフォーム

ご意見をお聞かせください

  • このページは役に立ちましたか?

  • このページは見つけやすかったですか?

(注意)お答えが必要なお問合せは、直接担当部署へお願いいたします(こちらではお受けできません)。