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ロングインタビューvol.2 江戸時代建築の古民家をDIYでリフォーム!(望月さんご夫妻)

[2022年1月4日]

ID:9903

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ロングインタビューvol.2 江戸時代建築の古民家をDIYでリフォーム!

 望月正行さん 多香子さん (移住先:朝来市和田山町桑原)


       ◎プロフィール
         早期退職を選択し、2016年に大阪市から夫婦で移住。
         移住を検討する時点から、DIYで古民家をリフォームすることを念頭に
         関西近郊の空き家物件を巡り、朝来市の空き家バンク物件にたどり着く。
         移住から約5年が経過しているが、DIYは今も継続中。

移住先を探して各地を巡る

 望月正行さん・多香子さんは、夫婦で2016年に大阪市から朝来市に移住。現在、朝来市和田山町の一軒家にお二人で住んでおられる。大阪府出身の望月さんは、移住前は公務員として働いており、そのころから将来は田舎でゆっくりと暮らしたいという思いがあったそうだ。そんな移住への思いが先行して、当時は働きながらも移住先を求めて、和歌山県や岡山県、兵庫県の淡路島などを訪れていた。
 移住先を探すツールとして「移住体験ツアー」を利用していた望月さん。「移住体験ツアー」とは、朝来市など地方移住を推進している市町村などが主催し、移住希望者が実際に空き家物件や町の様子を下見したり、先輩移住者と話せたりできる取り組み。ツアーへの参加費用なども安く、移住希望者にはうれしい内容だ。
 「観光を兼ねて移住体験ツアーに参加していましたね。」と移住先を探すことにも楽しみを感じていた望月さん夫妻。実際に朝来市に移住するまでに約5年の期間をかけて探された。

             ご自宅の外観と玄関の吹き抜け天井

探し求めていた空き家との出会い

 移住先の条件として、古民家の一軒家を探していた望月さん。さまざまな場所へ訪れて、条件に合う物件を探したがなかなか見つからない。中には妥協して決められそうな物件もあったが、やはり土地柄や人との関わりを考慮すると決定には至らなかった。そんな中、目にしたのが宝島社発行の「田舎暮らしの本」内の「住みたい田舎ランキング」の特集。当時のランキングで1位となっていたのが、ここ、朝来市だった。望月さんは、さっそく朝来市へアポイントを取り、空き家の内覧に訪問。自身の希望を伝えた上で、空き家バンク物件を何軒か紹介してもらった。そこで望月さん夫婦は運命的な出会いをする。
 最初に紹介された空き家は、築200年以上。江戸時代に染物屋を営まれていた歴史ある古民家。建物を囲うように雑草が伸びきっていたが、広い敷地と昔ながらの立派な造りの家屋に一目惚れされたそうだ。その後、空き家バンクの物件を含め、10軒ほど他の物件を見学されたそうだが、やはり最初に見た古民家に惹かれた気持ちは揺らがなかった。
 当時、この物件はほかの方が仮契約されていたため交渉には進めなかったそうだが、一抹の望みが叶い、その仮契約がキャンセルになったとの報告を受ける。それを聞いてすぐに売買契約を交わした望月さんは、数年に渡る移住地探しにピリオドを打った。
 

           中庭の整備と玄関土間の床石張りの作業当時の様子

趣味の域を超えたDIY

 現在の望月さん夫妻のお宅は、地面に石畳がひかれ、きれいに剪定された美しい緑の庭が迎えてくれる。また玄関を入ると驚くほど広い土間と、塗りの柱や天井板で支えられた2階までの吹き抜けという開放的な空間が広がっている。そしてその奥にキッチンなどのダイニングスペースと、家の外には池のある中庭。所々にある家具も、もともとこの家に残されていたものを使うなど、家屋の雰囲気に合わせた古風なもので揃えられており、まるで高級な古民家ホテルのようだ。
 「まだまだ途中ですが、ここまでコツコツと改修をし続けているんですよ。」と正行さん。まさか個人で改修を?と疑問に思いながらも、当時の改修前の写真を見て、さらに驚かされることとなる。剥がれた壁や欠損した床、さらに家屋は雑草で覆われている。ひと目見ただけで到底生活のできる環境ではないとうかがえる様子だった。
 望月さん夫妻がこの古民家を決めた最大の理由は、「自分たちで改修できる余地がある」ということ。また改修などの際に物を置いておけるスペースも確保できて、さらには畑ができる敷地もある。当時のこの家屋は、一部が改修されていたもののほとんどは改修が必要な状態だった。もともとDIYに興味があった正行さんは、大阪在住の頃から自分で改修した家で暮らすことを目標とされていたそうだ。そのため、設備はもちろん、改修に必要と思われる技術も習得されており、溶接の技術に関しては、「アーク溶接」から「アルゴン溶接」など、指導者レベルの資格まで保有されているという。ただ、実際に改修作業をするのはこれが初めて。

(左)柱の痛んでいる部分を取り除く (中)新しい木材を継ぐ (右)修復後、床も張った状態
(*改修中の写真の場所と、改修後の場所は異なります)

 正行さんは、「分からないことはYouTubeを参考にしました。やる気さえあれば大体のことはできますよ。」と軽い口調で話されるが、この改修のレベルはもはや職人級だと思える。水回りなど一部を除いて、ほとんどご自身でされたというが、壁の塗り替えはもちろんのこと、床は全て剥がして張り直し、シロアリや湿気で蝕まれた柱は、新しい木材で継いで修復してある。また、部分的に壁や柱を取り払い閉鎖的な空間を開放するなど、作業の質が格段に高い。購入時から改修を続けて今年で5年になるということだが、写真で見る当時の姿は完全に一新され、その変貌ぶりにはただただ驚かされるばかりだ。

         車庫の改修前(左)と改修後(右) 車庫の前の敷石もDIYで

移住後の生活は意外と忙しい?!

 2016年の夏からDIYを開始し、本格的に住み始めるまでは4か月の月日を費やした。この期間は大阪と朝来市を行き来する生活。平日は朝来へ作業をしに来て、週末に大阪に戻るという繰り返し。一部改修されていたスペースで寝泊まりできたものの、水回りの設備も整っておらず食事は近所のスーパーなどで買い出しをしていた。そうした中、いつしかご近所の住民が改修に精を出すご夫婦に食事の差し入れを持ってきてくれるようになったそうだ。「まだ住み始めてもいない頃から、親切にしていただいて本当に嬉しかったです。」と多香子さんは話す。
 やはり移住後の一番の不安は人付き合いだったそうだが、ご近所方との温かいふれ合いに、いつの間にかその不安も解消されていたという。今では近所のお子さんがちょくちょく遊びに来たり、電気設備や水漏れの対処法などは、ご近所の方が逆に望月さんを頼って相談に来られるなど、とても良好な関係が築かれている。
 また、正行さんは近隣の山で薪ストーブ用の薪を確保するために木こりをはじめたり、大阪在住の頃はペーパードライバーだった多香子さんも、移住後は運転を始めるなど行動範囲も増えて、各々にできることが増えていくことにも充実感を得られている。「田舎暮しはゆっくり、のんびりとしたイメージがあるかもしれませんが、畑作業など体を動かすことも多いので意外と毎日忙しくしていますね。大阪でマンション暮らしをしているよりも、よほど人との交流も多いですし。」とは正行さん。
 さらに、移住による楽しみのひとつとして、地域の名所や名産との出会いもある。「両親が元気だったころは、よく両親もこちらに遊びに来ていました。すごく朝来を気に入っていて、いろんな場所を一緒に巡ったりもしました。野菜などの食べ物も美味しいですし、とても喜んでいました。」と朝来を第二の故郷のように感じてくれていたそうだ。
 今ではすっかり朝来市の住人として馴染んでいるご夫婦。これからもコツコツと家の改修を続けながら、朝来で充実したセカンドライフを楽しんでほしい。

    (左)玄関土間には、もともとこの家に残されていた家具が飾り棚として使われている
    (右)薪ストーブの置かれているリビング。レンガの囲いや石張りもDIY

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朝来市役所まちづくり協働部市民協働課あさご暮らし応援室

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