○朝来市開発行為等により築造される道路の取扱いに関する要綱
平成21年10月30日
告示第89号
(目的)
第1条 この告示は、朝来市内において開発行為等により築造される道路の取扱いについて、手続、基準、寄附採納及びその他必要な事項を定め、良好な住宅市街地の形成を確保するものとする。
(1) 開発行為 都市計画法(昭和43年法律第100号)第4条第12項に規定する行為及び朝来市開発指導要綱(平成17年朝来市告示第144号)に該当する行為をいう。
(2) 位置指定道路 建築基準法(昭和25年法律第201号)第42条第1項第5号に基づき、指定される道路をいう。
(3) 位置指定道路に準ずる道路 位置指定道路と同様に建築の用に供するために築造される道路をいう。
(4) 指定道路 位置指定道路及び位置指定道路に準ずる道路をいう。
(5) 事業者 第1号に定める行為を行おうとする者をいう。
(6) 接続道路 指定道路が接続する既存の道路で、建築基準法第42条に規定する道路をいう。ただし、開発行為により築造する道路については、都市計画法第33条の規定による基準を満たしていることとする。
(7) 特定行政庁 兵庫県知事をいう。
(協議)
第3条 事業者は、指定道路を含む開発行為を行おうとする前に、市長と道路の構造等について協議するものとする。
(1) 都市計画法第4条第14項に規定する公共施設
(2) 上下水道施設及び消火施設
(3) カーブミラー、ガードレール等の交通安全施設
(4) 防犯灯
(5) ごみ等の集積施設
(指定道路の基準)
第6条 指定道路の基準は、別表第3に掲げるとおりとする。
(位置指定道路)
第7条 位置指定道路については、この告示の手続に先立ち、特定行政庁と協議を行い、この経過等を市長に報告するものとする。
2 この告示の手続とは別に、建築基準法の規定に基づき、特定行政庁に対して必要な手続を行うこと。
3 この告示に定める基準とは別に、建築基準法の規定及び特定行政庁が定める基準を満たしていること。
(都市計画法の開発行為により築造される道路)
第8条 都市計画法の開発行為により築造される道路については、この告示の手続に先立ち、許可権者である兵庫県知事と協議を行い、その経過等を市長に報告するものとする。
2 この告示に定める基準とは別に、都市計画法第33条の規定による基準を満たしていること。
3 都市計画法第32条の規定に基づく協議等は、この告示の規定を準用して行うものとする。
(接続道路)
第9条 指定道路が接続する既存道路(以下「接続道路」という。)は、建築基準法第42条に規定する道路とする。ただし、都市計画法における開発行為により築造される道路については、都市計画法第33条の規定による基準を満たしていることとする。
2 既存の指定道路から指定道路を延長する場合は、すみ切り部等、必要な改修を行うとともに、別表第3の基準により転回広場を設置するものとする。
3 接続道路が建築基準法第42条第2項に規定する道路となる場合は、別図15のとおり法定の後退距離以上を道路として後退し、道路整備するものとする。
4 接続道路の後退部分には、幅員確保の妨げとなる電柱等の工作物を設けてはならない。
(1) 指定道路の敷地となる土地
(2) 指定道路の敷地となる土地にある建築物又は工作物
(3) 指定道路の築造に関して水道施設及び排水施設を設置する土地
(4) 接続道路の管理者及び当該土地の所有者
(5) 既存排水施設の所有者及び管理者
(6) 前各号に掲げるもののほか、既存の施設管理者及び所有者で市長が必要と認めた者
2 前項第3号の接続道路の承諾を得る土地の範囲は、指定道路より接続道路が接続する他の市道等の公的管理道路に達するまでの土地の範囲とする。
3 第1項の承諾には、印鑑登録された印鑑を使用し、印鑑登録証明書を添付するものとする。なお、法人にあっては承諾事項に関し権限を有する代表者事項証明書(資格証明書)を添付するものとする。ただし、市長がやむを得ないと認める場合は、所有者等(法人は除く。)の自署、認印によることができる。
(区域外関係者との協議)
第11条 事業者は、次の各号に掲げる区域外関係者に開発計画について説明し、協議するものとする。
(1) 開発区域が存する地区の区長及び水利関係の長
(2) 開発区域が農地内にあるか又は農地と隣接する場合は、当該地区の農事部長
(3) 開発区域及び開発に関連して築造する工作物等が接する土地及び当該土地に存する建築物の所有者
(4) 前3号に掲げるもののほか、市長が開発事業に関して利害を有すると認めた者
2 事業者が説明協議する事項は次の各号に掲げる事項とする。
(1) 開発計画に関する事項
(2) 開発工事の工期、工法、作業方法に関する事項
(3) 開発工事に関する安全対策や周辺への環境対策に関する事項
(4) 前3号に掲げるもののほか、区域外関係者が開発計画に関し協議が必要と求める事項
2 道路築造工事完了届は、検査の7日前までに市長に提出するものとする。
3 道路築造工事完了届には、別表第4に掲げる図書を添付するものとする。
(引継ぎ及び管理)
第13条 指定道路の引継ぎ及び管理は、次の各号に掲げるとおりとする。
(1) 事業者の希望により、指定道路部分及び接続道路の後退部分等(以下「指定道路部分等」という。)の土地を朝来市に寄附採納することができること。
(2) 事業者は、寄附採納を希望する場合は、完了検査後、速やかに寄附採納に関する別表第5に掲げる図書を市長に提出すること。
(3) 事業者は、指定道路部分等の土地をその他の土地と区分し、公衆用道路として分筆登記すること。
(5) 指定道路部分等の土地及び工作物等を管理する者は、自らの責任において、常に適法な状態に維持管理すること。
(6) 寄附採納後の指定道路の舗装補修、側溝修繕、除雪及びその他の維持管理については、事業者若しくは関係住民により行うこと。
(7) 前号の取決めについて、別に覚書を交換すること。
(8) 市長は、寄附申出書を受理した場合において、寄附の登記が完了したときは、寄附受納書(様式第10号)を交付すること。
(他の法令等との調整)
第14条 この告示とは別に他の法令等による手続等が必要な場合は、当該他の法令等の規定を遵守するとともに、所定の手続きを行った上で、指定道路の工事に着手するものとする。
附則
(施行期日)
1 この告示は、平成21年10月30日から施行する。
附則(令和4年告示第69号)
この告示は、令和4年4月1日から施行する。
別表第1(第3条、第4条関係)
指定道路協議申出書添付図書一覧
番号 | 名称 | 明示すべき事項・備考 |
1 | 附近見取図 S=1/2500 | ・ 都市計画白地図に方位、指定道路の位置・形状、附近の目標、街区及び既存道路等の状況を明確に図示のこと。 |
2 | 委任状 | ・ 代理者を定める場合は添付のこと。 |
3 | 造成計画平面図 S=1/300以上 | ア 方位は附近見取図と一致させる。 イ 接続道路の種別、位置及び幅員を記入する。 ウ 接続道路が既存指定道路の場合は、指定年月日、指定番号を記入する。 エ 予定宅地を平面図又は備考欄に記入する。 オ 指定道路の幅員、延長、周囲の長さ、境界杭の位置を図示する。 カ 排水施設及び流末経路を図示する。 キ 排水施設の流末には、雨水排水、汚水排水の放流先を記入する。 ク 給水施設の位置、接続配水管等を図示する。 ケ 既存建築物等がある場合は図示する。 |
4 | 求積図 S=1/300以上 | ・ 指定道路部分、予定宅地、接続道路の後退部分を別個に求積する。 |
5 | 構造図 | ア 指定道路の縦断図。(S=1/200以上、高低差及び道路の勾配が判るように作成すること) イ 指定道路の横断図。(S=1/50以上) ウ 側溝、縁石、暗渠、マンホール、給水施設、排水施設等、道路面の構造を図示する。 なお、擁壁がある場合は、その断面等を図示する。(S=1/30以上) |
6 | 公図 (字限図・国調図等) | ア 方位は、附近見取図と一致させ、転写年月日、転写場所、転写した者の氏名を記載し捺印する。 イ 指定道路及び予定宅地の区域が分筆されていない場合は、その位置を朱点線で記入する。 ウ 字限図にあっては、里道、水路の着色をする。 |
7 | 官民境界協定図 | ・ 開発区域等が公有地に接する場合は添付すること。 |
8 | 他の法令に関する許可等の写し | ア 市道に接続する場合は道路法の許可 イ 下水道及び合併浄化槽の許可 ウ 里道、水路等公有地を使用、改修、付替等する場合は、その許可 エ 開発地が農地である場合は農地転用の許可等 オ その他、道路築造において法令による手続きが必要な場合は、その許可 |
9 | その他 | ・ 市長が必要と認める図書。 |
* 指定道路協議申出書に関する留意事項
イ 申請者は原則、指定道路の築造に関係のある者(築造主)とする。
ウ 代理者及び図面作成者は、原則、建築士、土地家屋調査士、測量士又は行政書士とし、作成した図書には記名捺印を行うこと。
エ 道路となる土地の地名地番は、申請に係る道路部分の地名地番を記入する。(道路部分が分筆されていない場合は、地番の後に「の一部」をつける。)
オ 道路の幅員、延長、面積は、単位をメートル、平方メートルとし、少数点以下第3位切捨てとする。
別表第2(第3条関係)
協議調整する者及び協議調整する事項
協議調整する者 | 協議調整する事項 |
開発計画に関係がある区長及び区長が指定する者 | ・開発計画に関する事項 ・公共施設の接続、設置、使用に関する事項 ・接続道路の交通事情に関する事項 ・その他良好な住宅市街地の形成に関する事項 |
開発計画に関係がある水利組合長等 | ・開発計画に関する事項 ・水路の使用及び維持管理に関する事項 |
開発計画に関係がある公共施設等の管理者 | ・開発計画に関する事項 ・公共施設の接続、使用に関する事項 ・接続道路の交通事情に関する事項 ・その他良好な住宅市街地の形成に関する事項 |
開発計画により設置される公共施設等を管理することとなる者 | ・開発計画に関する事項 ・公共施設の設置に関する事項 ・その他良好な住宅市街地の形成に関する事項 |
その他市長が必要と認める者 | ・開発計画に関する事項 ・その他良好な住宅市街地の形成に関する事項 |
別表第3(第6条関係)
道路の基準
項目 | 基準の内容 | 摘要 |
幅員 | (1) 6メートル以上。ただし、市長が周囲の状況等により避難及び通行の安全上支障がないと認めた場合は、4メートル以上6メートル未満とすることができる。 |
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延長 | (1) 指定道路の延長は、別図1から別図3までを参照し、計測すること。 | 別図1から別図3まで |
接続 | (1) 指定道路の両端は、他の道路に接続しなければならないこと。ただし、指定道路が次のアからエまでのいずれかに該当する場合は、袋路状道路とすることができる。 ア 道路の有効幅員が6メートル以上の場合 イ 道路の延長が20メートル以下の場合 ウ 当該道路に面する戸数が10戸以下でかつ、道路の延長が35メートル以下の場合で道路の終端に転回広場を設けた場合 エ 道路の延長が35メートルを超える場合で道路の終端及び区間距離35メートル以内の間隔で転回広場を設けた場合 オ 市長が周囲の状況により避難上及び通行の安全上支障がないと認めた場合 |
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(2) 転回広場の基準は、別図4から別図10までに示すところによるものとすること。ただし、長さ4.7メートル、幅1.7メートルの自動車が2台以上安全に停車、転回できる形状のものであり、市長が周囲の状況により支障がないと認めた場合はこの限りでない。 | 別図4から別図10まで | |
すみ切り | (1) 建築基準法施行令第144条の4並びに都市計画法施行規則第24条第6号に記載のとおりとすること。 |
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(2) すみ切りを設ける必要がないと認めるものは、指定道路が歩道のある幅員9メートル以上のほかの道路に接続していること。 | 別図11 | |
(3) 両側にすみ切りを設けることが困難な場合は、建築物の敷地、用途及び規模等により通行の安全上支障のないようにしなければならないこと。 | 別図12 | |
(4) 交差、接続又は屈曲により生ずる隅角が60度未満の場合は、長さ3メートル以上の底辺をもつ二等辺三角形のすみ切りを設けなければならないこと。 | 別図13 | |
構造等 | (1) 別図14以上の構造とし、排水能力及び耐力において、同等以上と認められるものとすること。 (2) 排水施設の端部は、溢水、滞水、洩水のおそれのない構造とし、他の有効な排水施設に接続すること。 (3) 埋設管を設置する場合は、バイコン管、重圧管若しくはそれらと同等品以上と認められるものであること。 (4) 側溝の流速は、0.6~3.0(m/sec)とし、最大流速を超える場合は、段差工を施すこと。 (5) 道路内側溝、雨水桝などに設ける蓋は、T―25以上の強度を有するものとし、振動騒音防止タイプを設置すること。また、必要に応じて市の指示する騒音防止対策を施すこと。 (6) すみ切り内には、原則雨水桝などは設置しないものとすること。 (7) 雨水桝及び街渠枡には、深さ20センチメートル以上の泥溜を設けること。 (8) 2次製品の使用については、兵庫県県土整備部発行の小型構造物標準図集を基本とし、市長が認めたものとすること。 | 別図14 |
舗装等 | (1) 舗装は、アスファルトコンクリート舗装以上の構造とすること。 (2) 舗装厚等の構造については、別途協議を行うこととすること。 (3) 縦断勾配は、9%以下とすること。ただし、地形等によりやむを得ないと認められる場合は、小区間に限り12%以下とすることができる。 (4) 軟弱地盤に設けられ通行上支障のおそれのある場合は、転圧等により、強固な地盤とした後に舗装工事を行うこと。また、必要に応じて、セメント改良など、路床安定処理工を実施すること。 |
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その他 | (1) 里道及び水路の管理者との協議が整い、所要の手続(許可等)が完了しているものは、当該部分を指定道路の一部とすることができること。 (2) 指定道路内には、幅員確保の妨げとなる電柱等の工作物を設けてはならないこと。 |
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別表第4(第12条関係)
道路築造工事完了届出図書
図書名 | 部数 | 備考 |
道路築造工事完了届 | 1 | |
工事写真 | 1 | ・工事期間中のものも含む ※特に埋設されているものの写真を明確にすること。 |
現場完成写真 | 1 |
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現場完成図面 | 1 |
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留意事項
・完了検査を行う前に担当課に書類を提出してください。
・上記書類以外にも、担当課から指示のあった書類を提出してください。
・アスファルトコアは事前に抜き取りを行い、目視検査が出来る状態にすること。
・完了検査により手直し等指示があった場合には、手直し報告後、検認を受けてください。
・場合によっては、施工業者の立会を求める場合がありますので、ご協力願います。
別表第5(第13条関係)
寄附採納手続き図書
別図1(第6条関係)
・指定道路の延長は接続される既存道路の道路境界線又は道路後退線から指定道路の終端までの指定道路中心線距離とする。
別図2(第6条関係)
・指定道路の起終端が変形している又は指定道路が屈曲している場合は、指定道路の中心線の距離を累計した距離を指定道路の延長とする。
別図3(第6条関係)
・接続される既存の道路が袋路状指定道路で有効幅員6メートル未満のときは、既存道路の袋路状部分の延長に新規指定道路の延長の加えた距離とする。
別図4(第6条関係)
別図5(第6条関係)
別図6(第6条関係)
別図7(第6条関係)
別図8(第6条関係)
別図9(第6条関係)
別図10(第6条関係)
(注)別図4から別図10までの数値は、指定道路幅員が5メートル以上、6メートル未満の場合とし、4メートル以上、5メートル未満の場合は( )書きの数値とする。
別図11(第6条関係)
別図12(第6条関係)
別図13(第6条関係)
別図14(第6条関係)
別図15(第9条関係)
・接続道路が幅員4m未満の場合
・接続道路の反対側に大きな水路等がある場合
※ 水路にガードレール等の工作物が連続して設置されている場合は、当該工作物面より4.0mの一方後退による有効幅員確保に努めるものとする。
(注1)開発区域及び関連する区域が接する既存道路が建築基準法第42条第1項各号でない場合は、法定の後退距離を確保するものとする。
(注2)後退部分には、幅員確保の妨げとなる電柱等の工作物を設けてはならない。
(注3)接続道路が市道等公的管理の場合は、後退部分においても市に寄付採納することができる。