株式会社マルサ製菓

2018.08.01 活動報告

真心込めた手づくり食感にこだわり、ぽんせんべい製造装置を自社開発・製造。ぽんせん専業。

理念は「運・根・鈍」。成功するためには、幸運と根気と鈍いくらいの粘り強さの3つが必要である。

昭和35年3月に大阪市旭区にて創業。大阪の地で、30年余りの営業の後に、豊かな自然の恵みと、清らかな水を求めて、現在の朝来の地に移転。

マルサ製菓の強みの1つが自社で開発し、特許を取得した自動ぽんせんべい製造装置。この製造機が他社には真似できない、昔懐かしい食感をつくり出している。

また、健康と美味しさをテーマとしたナチュラル志向の製品開発や地域の農産物を使用した、ご当地名物の開発などを推進し、活発なマーケティング展開を実施。大手菓子チェーンや量販店にも販路を持つ、「ぽんせんべい」の隠れた専門メーカーである。

創業者である、初代社長は、6年間のお菓子会社勤めの後に独立。その際に、古い手焼きのぽんせんべい機と出会ったのが「ぽんせんべい」をつくるきっかけになったという。

 

自然の恵みを生かした製品づくりに力を注ぎ、小ロットの地域限定商品を開発。

オンリーワンの商品づくり、それが、創業からのポリシーです。

私どもは、大手の真似や大手に対抗するのではなく、「よそにない商品・独特な商品づくり」と「健康志向の商品づくり」を創業当初から考えております。

やっぱり、お菓子にはいろいろな添加物がたくさん入っていますので、それは将来的に絶対に問題になるだろうと先を見越していました。大阪での創業当初は、「ぽんせんべい」のほかに饅頭やカステラなど、生菓子もやっていましたが、これからの時代は健康を考えた、ナチュラル志向の商品が伸びると判断して、原材料は小麦粉だけの「ぽんせんべい」1本で勝負することに決めました。お陰さまで「ぽんせん専業」メーカーとして、多くの方々のご支援を賜っております。

 

全国屈指の「ぽんせん専業」の強み。

大きな強みは、日本全国で同じ製法の「ぽんせんべい」を製造しているところが少ないということです。兵庫県では、「ぽんせん専業」は弊社だけです。

そして、手づくりであった「ぽんせんべい製造」の自動機械化を考え、自分のところで機械を開発・製造することに着手。試行錯誤の日々が続き、ついに手づくりを超える理想的な品質の「ぽんせんべい」をつくることに成功しました。平成4年12月には「ぽんせんべい製造装置の特許」を取得しています。

全国には、お米でつくるポン菓子のせんべいはありますが、小麦粉でつくる「ぽんせんべい」は、弊社のほかには沖縄と大阪にしかありません。沖縄は、手でつくる塩味が主力。大阪は、甘味料に砂糖を使用。うちは最初から砂糖は使わず、甘草とステビアを使用しているのが特徴です。

弊社の強みは、懐かしい食感にこだわった、自社開発・特許の自動「ぽんせんべい製造装置による量産体制」と、「甘味料に甘草とステビアを使用する」など「ナチュラル志向の商品づくり」に徹したオリジナルな取り組みにあると思います。

また、上質な小麦粉と、朝来の清らかな水。醤油は小豆島でつくられた、絞りたての生醤油を特別にぽんせんべい専用に加工したものを使用。塩は、赤穂の天然の焼き塩を使用するなど、昔ながらの味と天然素材にこだわっています。

 

「ご当地ぽんせんべい」の隠れた専門メーカー。

地元の食材でオリジナルぽんせんべいをつくりたい、そんな要望に応えて、全国各地の「村おこし」を目的とした「ご当地ぽんせんべい」を作っています。朝来市では、岩津ねぎを使ったぽんせんべいを発売しており、兵庫県の各地をはじめ、遠くは静岡など広域からの依頼もあります。弊社では、要望のあった食材を研究し、試作を行ない、「ぽんせんべい」としての基準をクリアしたものだけを製品化しています。

製造は、秘密基地ということになっているところが多いようなので、どこの地域のご当地ぽんせんべいをつくっているかということは、ここでは割愛させていただきますが、ぜひ地域の活性化にご活用ください。また、全国の量販店等とのPB商品化も行なっております。

 

常に新規の顧客開拓の繰り返しです。

新規顧客の開拓ですが、お得意さんがあっても、事情でやめたりすることもあるので、いいお得意さんであれば、どんどん開拓をしていかないと駄目になると思うのです。うちの場合も顧客は拡大していますが、今までの取り引き先とは変わってきていますね。

それと新製品の開発なのですが、今、天然材料のシーズニングというのが、ものすごく増えてきており注目しています。凍結乾燥させて砕いたフリーズドライ製法の粉末は、カボチャやほうれんそう、ネギでもつくれますが、香りに問題があります。特にネギやわさび・抹茶などは、熱が加わる加工をすると、香りがすべて無くなってしまいます。

朝来の特産品で新商品の開発をする場合は、シーズニングの技術を利用すれば、かなりのものが商品化できると考えています。それには、それなりの設備等が必要になりますが、価値ある取り組みだと思います。

 

健康と美味しさをテーマに製品開発を将来も継続。

砂糖を使っていないという特長は、糖尿病が気になる方でも喜んで食べてもらえる商品なのです。お菓子を食べられず困っている人に、かなり弊社の「ぽんせんべい」を買っていただいておりますので、そういった人のためにも、絶対にこの商品はずっと続けていかないと駄目だと、私の後を継ぐ子どもだちにやかましく言っています。

私どもは身内でほとんどやっているので、将来の経営は子どもたちに委ねています。。創業当初からのポリシーである、オンリーワンの商品づくりを承継し、地域社会に貢献する会社として新たなことにもチャレンジして欲しいですね。

 

安心して食べていただくこと。それをいちばん大切に。

弊社として、いつも気を付けているのは、クレームの無い商品づくりです。焼き菓子でのクレームは、異物混入などがほとんどです。弊社の機械は異物が入らないような設計になっており、各工程で十分な注意を払っております。最後には、金属探知機を使用して、安全を確認しています。ひとつでも出せば信用問題に繋がるし、そのときは速やかに対処できるように考えています。

お客さんに安心して食べていただく商品をつくるのが何よりも大切だと思います。口に入るものなので、皆さん敏感になっていますから。そういう意味で添加物の少ない、できるだけ自然なものを使うということも大切にしています。

 

企業情報

事業所名:株式会社マルサ製菓
代表者名:佐賀 正明
創業年:昭和35年3月(大阪市旭区)
住所:兵庫県朝来市石田1185
電話番号:079-677-1602
ホームページ:http://www.marupon.jp/
保有認証等:■ぽんせんべい製造装置の特許取得(平成4年12月24日) ■兵庫県技能顕功賞受賞(平成16年11月10日)