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肝炎と肝炎ウイルス検診について
肝炎とウイルス
肝炎とは
肝臓疾患の一つで、何らかの原因により肝臓が炎症を起こし、それによって肝臓の細胞が壊れてしまう病気です。
肝臓の細胞は壊され続けると、その部分が固くなり、肝臓の機能が徐々に悪くなっていきます。しかし、肝臓は、その働きが多少低下しても症状が現れないため、『沈黙の臓器』といわれています。
肝臓の炎症が6か月以上続いた状態を 『慢性肝炎』といい、さらに炎症が長期化すると、肝硬変、肝がんへと移行しやすくなります。
慢性肝炎について
慢性肝炎の原因は、ウイルスの感染、薬の服用、アルコールの過剰摂取、肥満などさまざまあります。
日本では約90%が肝炎ウイルスの感染によるものです。
肝炎ウイルスは、A型、B型、C型、D型、E型が知られており、国内で特に多いのはB型とC型のウイルスの感染による慢性肝炎です。
ウイルスの感染には、最終的にはウイルスが体から排除されて治る『一過性の感染』と、ウイルスが肝臓の中にい続ける『持続性の感染』がありますが、感染者本人が気づくことはまれだといわれています。
肝炎ウイルスに感染しているかどうかは、血液検査で調べることができますので、検査を受けたことがない方は、一度検査を受けることをお勧めします。
市が実施する肝炎ウイルス検査について
朝来市では、市が実施する総合健診(6から10月に実施)で肝炎ウイルス検査を行っています。これまで肝炎ウイルス検査を受けたことがない方は、肝炎の早期発見・早期治療のためにも、この機会にぜひ肝炎ウイルス検査を受けましょう。
ご希望の場合は、健幸づくり推進課までお申し込みください。
肝炎ウイルス検診の対象者
令和6年3月31日現在の年齢で、40歳・45歳・50歳・55歳・60歳・65歳・70歳の方は、令和5年度の肝炎ウイルス検査を無料で受けることができます。
※これまでに肝炎ウイルス検査を受けたことがない上記の年齢以外の方も、有料(1,000円)で受けることができます。(ただし、71歳以上は無料)
検査方法と内容
- 検査方法 血液検査
- 検査内容 HBs抗原検査(B型肝炎検査)、HCV抗体検査(C型肝炎検査)
B型肝炎ウイルスには以下のような感染経路も考えられます
〈集団予防接種の際に注射器の連続使用が行われた場合〉
※昭和23年7月1日から昭和63年1月27日の間で、満7歳になるまでに集団予防接種やツベルクリン反応検査を受けた方は、B型肝炎ウイルスに感染している可能性があります。
集団予防接種等によりB型肝炎ウイルスに感染された方と、その方から母子感染した方に給付金を支給する仕組みがあります。詳しくは下記のリンク先をご覧ください。
【リンク】B型肝炎訴訟について<外部リンク>
感染経路と感染予防について
感染経路
B型、C型肝炎ウイルスは血液、体液を介して感染します。
現在、献血時の検査精度もあがり、B型、C型肝炎ともに輸血その他の血液製剤投与による感染はほとんどありません。
しかし、今も血液を介してB型、C型肝炎ウイルスに感染する危険性が高いと考えられるのは、覚醒剤等の注射器の回しうちや、消毒を十分に行っていない器具による入れ墨、ピアスを行うことで感染します。また、B型肝炎ウイルスの感染経路には、ほかに母子感染や性行為感染等があります。
(C型肝炎では母子感染や性行為感染はごくまれです。)
感染予防
B型、C型肝炎ウイルスは、体内で主に肝臓と血液中に存在しますので、感染している人の血液が体の中に入ると感染する危険性があります。しかし、日常生活で注意事項を守っていれば、感染することはほとんどありません。
詳しくは『日常生活の場でウイルス感染の伝播を防止するためのガイドライン(一般の方向け)(厚生労働省)』を参照ください。
B型肝炎ウイルスは感染予防に有効なワクチンがあります。(C型肝炎ウイルスは現在のところワクチンはありません)
【リンク】日常生活の場でウイルス感染の伝播を防止するためのガイドライン(一般の方向け)(厚生労働省)<外部リンク>
B型肝炎のワクチンについて
感染しても自覚症状が無いことが多く、徐々に肝臓の機能が失われ、知らないうちに肝硬変や肝がんに進行する人が多いことが問題となっています。
しかし、肝炎ウイルスに感染していても早期に発見し適切な健康管理・治療を行うことで、肝炎から肝硬変や肝がんに進行するのを予防することが可能です。
【リンク】厚生労働省 肝炎総合対策の推進<外部リンク>
肝炎ウイルスが陽性と判定された場合の支援
詳しくは【肝炎ウイルス陽性者初回精密検査費・定期検査費助成のご案内のページ】をご覧ください。