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移住者インタビューvol.11 北尾哲朗さん・美紀子さん

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ページID:0020674 更新日:2025年4月22日更新 印刷ページ表示

移住者インタビューvol.11 北尾哲朗さん​・美紀子さん

北尾哲朗さん・美紀子さん (移住先:朝来市和田山地域)

北尾さん夫婦

プロフィール

 天空の城「竹田城跡」が有名な朝来市に移住された北尾さん夫婦(哲朗さん・美紀子さん)は、この竹田城跡の麓で、焼き鳥屋「SIGESOU(シゲソウ)」を経営されています。
 お二人は2022年10月に朝来市に移住。お試し住宅や補助事業を活用するなど、市からのバックアップを受けて翌年4月にお店をオープンされました。現在では、竹田城跡の観光客の来店や、歓送迎会シーズンには予約でいっぱいなるほどの人気のお店として親しまれています。​

1.移住から店舗開業まで

〜理想の店舗を求めて〜

 移住前、神戸市の焼き鳥屋で勤務されていた北尾さんは、コロナ禍をきっかけに移住を決意。店舗兼住居をもつ夢のため、自身にゆかりのある土地で移住先を探していたところ、朝来市の空き家バンクで理想の物件と出会われました。
 「馴染みのある土地で探していたんですが、結局は、縁もゆかりもなかった朝来市に落ち着くことになりましたね。」と笑って話す哲朗さん。
 こうして、夢を実現するため、初めて訪れた朝来市で二人の新しい生活がスタートしました。

改装前

◎改装前の空き家物件。

〜移住で感じた最初の壁〜

 店舗が完成するまでは、移住者ならではの苦労もあったとのことでした。
 地域のことを知るため宅配関係のアルバイトをしようと考え、あちこちで面接へ行ったものの、全く採用されず、地元の人間じゃないから不審に思われていたのかな…と、挫折もあったそうです。
 そんな中、不思議な縁で市内の農業法人で働くこととなったことが転機となり、地域や人との繋がりを感じられたということです。

農場でのアルバイト

◎市内の農園でのアルバイトの様子。

〜自己PRで町に馴染む努力を〜

 まずは地域の人たちに自分たちのことを知ってもらうため、自己紹介のチラシを1,000枚ほど作って配布したそうです。
図書館で自己PRの方法を調べ、生い立ちや、移住までの経緯をまとめた自己紹介文を町の人に読んでもらう方法で地域にPRするなど、工夫を重ねられたとのこと。
「これはかなり効果的で、ご近所の方から話しかけてもらえるようになって、店舗のオープンも一緒に宣伝できたので、やってよかったと思えます!」と当時を振り返って、笑いながら話されていました。

手作りのチラシ

◎自分たちの生い立ちや想いを書いた手作りのチラシ

2.焼き鳥屋「SIGESOU(シゲソウ)」

〜竹田駅前の古民家のお店〜

 2023年4月に念願の店舗・焼き鳥屋「SIGESOU(シゲソウ)」をオープンされた北尾さん。
 播但線の「竹田駅」のほぼ目の前という立地に佇む古民家で、暖かみのある灯りの看板が目印のお店。
「シゲソウ」という名前は、哲朗さんのご実家がかつて営んでいた西陣織のお店の名で、その名を継承したいという想いから名付けられました。

外観

◎焼き鳥屋「SIGESOU」

〜美味しい鶏料理と魚が楽しめる〜

 お店の看板メニューは、焼き鳥、塩ミンチ、鶏出汁の3本柱。
 厳選された但馬鶏の料理をはじめ、季節の旬を感じさせる地野菜や山菜、お米を様々な料理で楽しませてくれるお店です。
 「鶏の他に魚料理も提供しています。休みの日は日本海まで釣りに行って季節の魚を獲ってきます」と、釣りが趣味の哲朗さんは、食材の調達から調理までと、まさに料理人のエキスパート。
 創作感あふれる料理は絶品で、ひとつひとつの料理に楽しみを感じさせてくれます。

​​魚の写真

◎趣味の釣りで獲れた魚がお店に並ぶことも。

〜女子ウケ抜群の素敵な内装〜

 店内は、温かみのあるアンティーク家具と清潔感のある白壁が絶妙に調和した内装で、2階の床部分をロフトに改装した吹き抜けが開放的でお洒落な空間。店舗の内装やデザインについては、美紀子さんの想いが詰まっており、女性のお客さんが行きたくなるような雰囲気で、センスの良さが光ります。
 また、調理場については哲朗さんが一人で最大のパフォーマンスを発揮できるように導線が引かれており、夫婦それぞれの役割と魅力が感じられるお店です。

店内

◎美紀子さんのこだわりが詰まった内装。

3.店舗オープンから2年間を経て

〜予約必須の人気店へ〜

 店舗のオープンから約2年。オープン当初から新聞や広報の宣伝効果もあり、忙しい毎日を送られている様子。
 「オリジナルのチラシ配布以外に目立った広告はしていないので、広告費用はほとんどかかりませんでした。都会ではなかなかこう上手くはいかないと思うので、これも田舎の良さだと感じています。」と話す哲朗さん。
 繁忙期には予約以外の来店が難しいそうで、予約がおすすめと話されました。

〜地域にも愛されるように〜

 最近では、ご近所の方やお客さんから野菜や卵、山菜を差し入れていただけるようになるほど、地域に馴染んでおられる北尾さん夫婦。
 秋祭りの時には、神輿担ぎに参加したり、一時的にお店を立ち飲みスタイルにすることで、地域の活動にも参加されてます。地域の人の集まりにもお店を利用してもらえることもあるそうで、すっかり地域に溶け込んでいる様子が伝わりました。
 「移住当初のことを思うと、こういった気遣いが本当にうれしく感じます。いただいた食材はありがたくお店の料理にも使わせていただいています。」と、感謝の言葉を述べられていました。

秋祭り

​◎竹田の秋祭りでの様子。

〜移住当初から変わったこと〜

 「移住してから一番によかったと思えることは、雇われて働いていた時の心的苦労などから解放されたことに尽きますね。」と話す哲朗さん。忙しい日々を送りながらも、都会の喧騒から離れ、休みの日は趣味の釣りを楽しむなど、理想的な生活を送れているそうで、地域の人の温かさに触れ、ご夫婦ともに移住後の生活にはとても満足されている様子でした。

おわりに

 今回のインタビューでは、熱意をもって仕事に取り組まれるとともに、積極的に地域に飛び出していかれる北尾さんご夫婦の様子が伺えました。
 なお、店舗の改装にあたっては、「にぎわい創出補助金」や「景観形成補助金」などの制度を活用されています。制度の詳細は市のホームページなどを参照ください。


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