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ぱくぱく離乳食
離乳後期 生後9~11か月頃 自分で食べたい意欲を大切に
9か月を過ぎてくると、少しずつ形のあるものが食べられるようになり、食べる量も増え、栄養の多くを離乳食からとるようになります。また個人差はありますが乳歯も生え、食事を自分で食べる意欲や食べる楽しさも育ちます。
自分で食べる意欲を大切にし、赤ちゃんと食卓を囲んで楽しく食事をしましょう。
参考資料
離乳後期 生後9~11か月頃の進め方[PDFファイル/70KB]
離乳後期 生後9~11か月頃の進め方
この時期の大切なポイント
大人と一緒に楽しい食事時間を
3回食に慣れてきたら大人の食事時間に合わせ、楽しい食事の時間を共有しましょう。話しかけながら一緒に食事をすることで、食への興味も引き出されます。
手で持って食べる練習を
自分で食べようとする意欲が強くなってきます。汚れてもいい環境を整え、食べる意欲を尊重してあげましょう。前歯でかじりとって一口量を覚えていくので、スティック状の野菜やトースト、バナナやいちごなどの果物を持ちやすい長さや形で用意してあげましょう。
バランスを意識し、うす味で
たくさんの栄養を離乳食からとるようになるので、主食・主菜・副菜がそろったバランスの良い食事を意識しましょう。
また、少しずつ調味料が使えるようになりますが、塩分などのとり過ぎは体に負担をかけることもあるので、うす味を心がけましょう。
主食(ご飯・パン・麺)
糖質(炭水化物)を多く含む食品で、体を動かす力になる
主菜(肉・魚・卵・大豆・大豆製品)
タンパク質を多く含む食品で、血や筋肉など体をつくる
副菜(野菜・いも・きのこ・海藻)
ビタミン、ミネラル、食物繊維の多い食品で、体の調子を整える働きをする
離乳完了期 生後12~18か月頃 離乳食から幼児食への切り替わり
12か月から18か月ごろになると、いよいよ離乳食は完了し、幼児食へのステップアップの時期に入ります。
この時期は、これから一生続く食生活の基礎がつくられる大切な時期です。1日の生活リズムをととのえ、食生活の基盤をつくっていきましょう。
参考資料
離乳完了期 生後12~18か月頃の進め方[PDFファイル/161KB]
離乳完了期 生後12~18か月頃の進め方
この時期の大切なポイント
食事時間を規則的に
起きる・寝る・遊ぶ・食べる時間を規則的にし、1日3回+間食の食事のリズムを大切にし生活リズムをととのえましょう。また、しっかり体を動かし、お腹をすかせましょう。
間食の役割
1歳頃から活動量が増えてくると、たくさんのエネルギーが必要になりますが、まだ胃が小さいため1度にたくさんの量の食事が食べられません。そのため、3回の食事だけではとりきれない栄養素を補給してあげるために、間食が必要になります。
ママ・パパと一緒に食べる楽しさを体験しながら、リラックスした時間を共有しましょう。
間食のポイント
- 1日1~2回、時間を決めて与える(次の食事までに2~3時間あける)
- 食事に影響しないよう、量を決める
- おにぎり、いも類、牛乳・乳製品、果物などがおすすめ
- 水分補給は、お茶や水、牛乳がおすすめ
食事に集中できる環境づくりを
食事中はテレビを消す、おもちゃは見えないようにするなど、食事に集中できる環境を作りましょう。また、食事中の姿勢も大切です。足が床にしっかりつくようにしましょう。
手づかみ食べをたっぷりと
手づかみ食べは目と手指と口の協調運動で、子どもの発達段階においてとても重要な行動です。
手づかみで食べることにより、自分で食べる意欲が盛んになり、目で大きさを確かめ、手で硬さや温度を知り、どのくらいの力を加えるとつぶれるのかということを学習します。そして、食べこぼしたり、口に入れすぎたりしながら徐々に自分に適したひと口量を調整することを覚え、噛む機能の発達にもつながっていきます。
スプーンの練習も少しずつ始めましょう
手づかみ食べと並行して、スプーンを使って食べることも練習していきましょう。最初は上手に使えなくてもOk。この時期は、手づかみ食べとスプーン食べどちらも使いながら食事をしていきます。
大人がスプーンですくってあげてから、お子さんに持たせてあげて様子を見てみましょう。また、大人がスプーンを使う見本を見せてあげるのもGood!
バランスを意識し、楽しい雰囲気で
1日3食きちんと食べ、主食・主菜・副菜がそろった、バランスのよい食事を意識しましょう。また、家族で食卓を囲む機会を増やし、楽しい雰囲気で食事をしましょう。その中で、食事のあいさつやマナーも覚えていきます。
ベビーフードの利用
ベビーフードは月齢に合わせて、粘度、固さ、粒の大きさなどが調整されています。忙しかったり、疲れていたり、料理をするのが大変なときは、ベビーフードを上手に使用してみてください。
また、非常時の備蓄にもおすすめです。災害などで食べ物が手に入らないときなどの非常時用に水や育児用ミルクなどと一緒にベビーフードを備えておくと安心です。
ベビーフードを利用するときの注意点
(1)お子さんの月齢に合ったものを選び、与える前には一口食べて確認を!
→お子さんに与える前に一口食べてみて、味や固さを確認しましょう。温めて与える場合には熱すぎないように温度を確かめてください。
(2)料理名や原材料が偏らないように!
→離乳食が進み、2回食になったら、ごはんやめん類などの「主食」、野菜を使った「副菜」 、たんばく質性食品の入った「主菜」が揃う食事内容で準備してください。
(3)開封後の保存には注意!
→瓶詰やレトルト製品のベビーフードは、開封後はすぐに与えるようにしましょう。衛生面の観点から、食べ残しや作りおきは与えないよう注意してください。
災害時に備えましょう
地震などの自然災害は、いつどこで起きるかわかりません。災害時の慣れない環境でも赤ちゃんが安心して過ごせるように、普段から防災対策を意識し、災害が起きた場合に備えましょう。
災害時には、調乳の必要がない、液体ミルクやベビーフードを備蓄しておくのがおすすめです。できれば3日分は備蓄していると安心です。
- 災害時に乳幼児を守るための栄養ハンドブック<外部リンク> (公益社団法人 日本栄養士会ホームページより)